無視され続けた組織

大蔵省、現在の財務省にとかくいじめられる自衛隊。
その中でもとくに存在理由を否定され続け、税金の無駄遣いの象徴のひとつに挙げられ続けたのが「陸上自衛隊化学学校」です。
設立は自衛隊の前身である警察予備隊とほぼ同時期、NBC兵器(核・生物・化学兵器)防護要員を育成するほか、化学科部隊の運用に関する教育・研究・調査を主要任務としている。隷下には第101化学防護隊(現在は中央特殊武器防護隊)を置いている。

この組織は設立から数十年一切国民に知られることなく、黙々と研究を続けてきた。
官僚や政治家からは「戦争をしない日本にこんな組織はいらない」と常に罵倒されるか、無視されるか・・・
この部隊が、ある事件をきっかけにその存在を白日のもとに現すことになった。

「地下鉄サリン事件」

世界で初めて、細菌兵器によるテロ行為が行われたとき、彼らはその能力を発揮した。


以下引用
『陸上自衛隊では、警察に強制捜査用の化学防護服や機材を提供していた関係上、初期報道の段階でオウムによるサリン攻撃であると直ちに判断。事件発生29分後には自衛隊中央病院などの関係部署に出動待機命令が発令され、化学科職種である第101化学防護隊、第1・第12師団司令部付隊(化学防護小隊)及び陸上自衛隊化学学校から教官数人が専門職として初めて実働派遣された。除染を行う範囲が広範囲であったため、第32普通科連隊を中心とし各化学科部隊を加えた臨時のサリン除染部隊が編成され、実際の除染活動を行った[18][19]。

また、自衛隊では警察庁の要請を受けて、自衛隊中央病院及び衛生学校から医官21名及び看護官19名が、東京警察病院、聖路加国際病院等の8病院に派遣され、硫酸アトロピンやPAMの投与や、二次被曝を抑制する除染といったプロセスを指示する『対化学兵器治療マニュアル』に基づいて、治療の助言や指導を行った[20]。

幸い自衛隊中央病院から駆けつけた医師が直前の幹部研修において化学兵器対応の講習を受けており、現場派遣時とっさに研修資料を持ち出して聖路加病院に到着し研修の内容資料と患者の様子から化学兵器によるテロと判断し、硫酸アトロピン(PAM)の使用を進言したのも早期治療に繋がった。』


この功績に対して、真っ先に反応したのは日本国民ではなく、アメリカ・ロシア・中国・台湾・韓国などの駐在武官だった。マスコミが取り上げたのは消防・警察・医師たちの活躍のみである。

その他、決して日の目を見ることのない任務に就きながら、消えていった人材のなんと多いことか・・・

ぼくは偶然周囲に自衛隊関係者がいたことと、一時期歴史学者を目指し、日本近現代史を専攻して勉強を続けたために、一般の人より詳しい知識を得ることができました。
決して賞賛してくれとは言えないけれど、偶然知り合った快速海風三号が、そんな組織にいったなぁと、心の片隅に置いていてください。

・・・そして、日の目を見ることなく(そのほうが国民は幸せである)消えていった自衛官たちにほんの一瞬思いを馳せてください・・・


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